2002年04月26日
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ガンプラ撮影一考

Written By: トーノZERO連絡先

 模型というのは立体物なんだから、能書きで文句言っちゃいけないものだと思います。文句があれば立体物を作って示すべきものなのでしょう。

 とはいえ、模型の撮影に関する問題は、それとはちょっと違うので、言葉で書いておく価値があるかもしれないと思って書きます。

 今月のモデルグラフィクスの81ページ上。ガンプラのコンテストの入賞作品紹介の中の「出撃10分前」という作品。これを見て思ったのですが、ガンダムでジオラマを作るとしたら、こう作るしか選択の余地がないよなぁと。

 モビルスーツは人間の約10倍の大きさがあります。モビルスーツが人型であるということをアピールするには、やはり全身が写真に収まっていてほしい。そして、それが巨大な兵器である実在感を出すには、生身の人間がそのへんを歩き回っていてほしいところです。そこで、モビルスーツと人間を並べて立たせてそれを写真に撮ったとします。そうすると、人間は非常に小さくて、人間に表情を持たせても写真からは読みとりにくくなります。かといって、人間がよく見えるようにアップで撮ると、モビルスーツの全身がフレームに収まりません。この問題を解決する方法の1つは、モビルスーツをかがませることです。まさに、この作品はそうやって問題を解決しているわけです。しかし、この方法は、モビルスーツのポーズを大きく制約します。様々なポーズを取れることがモビルスーツの特徴であるはずが、その特徴を生かし切れないことになります。

 つまり、ガンプラでジオラマを作って撮影、というのは、実はとてつもなく難しいのではないか。そんな印象があるのです。

 しかし、この難しさは人型兵器ゆえの難しさとは言えません。スケール差が大きすぎることが原因と言えます。その意味で、もっと大スケールのガサラキの1/35シリーズであれば、ガンダムほど難しくはないのかもしれません。1/20などのスケールでやっているマシーネンクリーガーもベターでしょう。それらと比較して、ガンダムは人間との身長差があまりにも大きすぎると言えます。逆にマシーネンクリーガーはパワードスーツと人間のサイズがほぼ同じなので、両者を並べて様々なポーズを付けても無理なく撮影できます。

 そこから考えると、なぜガンダムにジオラマが少ないのかは、そもそもガンダムでジオラマを撮影しにくいためではないかという気がしないでもありません。

 という話が事実かどうかは分かりませんが、思い付いたので書いておきます。


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